120622_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
6月22日 |
120622_02 |
三菱電機 |
半導体素子 |
ディスクリート |
通信インフラ用 |
携帯電話基地局向けGaN(窒化ガリウム)トランジスタ
三菱電機は、シリコン基板上に作製したGaN(窒化ガリウム)トランジスタ増幅器により2ギガヘルツ 帯において出力電力170W、電力変換効率70%を達成したと発表した。
従来、携帯電話基地局の送信用マイクロ波トランジスタはシリコンが使用されてきたが、最近、効率や出力電力に優れたGaNトランジスタが注目されている。
しかし、GaNトランジスタは通常、SiC(炭化ケイ素)基板上に作製され、SiC基板は流通が少ない・サイズが小さい・高価であるといった課題があった。
今回、基板に安価でサイズの大きなシリコンを採用した。シリコン上に直接GaNを積層すると、結晶構造(格子定数)の違いが大きいため、良質なGaNの結晶構造が得られない。これを解決するために、シリコン基板上にアルミニウムとGaNによる緩衝層を設け、その上にGaNを積層したもの。
同社・情報技術総合研究所の千葉勇所長、同研究所光・マイクロ波回路技術部の中山正敏部長は「シリコン基板を使用したチップコストは、従来のSiC基板に比べて30分の1になる。携帯電話基地局の電力増幅ユニットの大きさを3分の2にすることが期待できる。増幅器内の回路変更により周波数帯のバリエーションに対応できる」と開発品の利点を語った。
同社は今後、さらに高出力・高効率化を図り、13年度内の製品化を目指すとしている。
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