120514_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
5月14日 |
120514_02 |
ローム |
半導体集積回路 |
汎用リニアIC |
自動車機器用 |
SiCパワーMOSFETを駆動できる絶縁素子内蔵ゲートドライバー
ロームは、業界初のシリコンカーバイド(SiC)パワーMOSFETを駆動できる絶縁素子内蔵ゲートドライバーを開発した。
6月からサンプル出荷を開始し、9月に当面月産1万個で量産を始める。前工程はローム浜松(浜松市南区)、後工程はローム インテグレイテッド システムズ タイランド(パトンタニ県ナワナコン工業団地)で行う。
電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HEV)のインバータ回路用。従来の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)も駆動できる。
これまで外付けしていた絶縁素子フォトカプラに替えて半導体プロセスでシリコン基板上にコアレスパルストランス(オンチップトランスフォーマ)を形成。0.6マイクロメートルBiCDMOSプロセスを採用したゲートドライバーチップ、インターフェイスチップとともに業界最小のSSOP―B20Wパッケージ(6.5×8.1×2.01ミリメートル)内に収めた。
コアレスパルスコイルはシリコン基板上に銅のφ400マイクロメートル、厚さ7マイクロメートルのスパイダルコイルを縦に二つ重ねて形成した。ゲートドライバー内に駆動信号とノイズを読み分け、ノイズを受け付けない回路を設け、高速スイッチング性能やフォトカプラからオンチップトランスフォーマの置き換えによって生じるノイズ対策も施した。
EV、HEVの動力部のインバータ1基に6個のゲートドライバーを使用するため、インバータ回路の小型化には、ゲートドライバーの小型化が求められている。
今回の絶縁素子内蔵ゲートドライバーを使用すれば、ゲートドライバー1個にフォトカプラ2個を外付けしていた従来の基板実装面積を半分以下にできる。
また、フォトカプラに替えて独自の絶縁耐圧2500Vrmsのオンチップトランスフォーマを絶縁素子に使用し、消費電流(ICC1)を4.9mAと4分の1以下に抑えた。入出力遅延時間も400ナノ秒に高速化した。800V、400A出力までの安定駆動を確認している。
ミラークランプ、フォールト出力、低電圧時誤動作防止、サーマルプロテクション、短絡保護、短絡保護時ソフトターンオフ機能の車載インバータ回路で要求される保護機能を全て搭載した。
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