120416_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
4月16日 |
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シャープ |
表示デバイス |
液晶・プラズマ・CRT |
一般産業用 |
酸化物半導体採用の高精細液晶パネル(IGZO液晶)
シャープは、世界で初めて、酸化物半導体を採用した高精細液晶パネル(IGZO液晶)の生産を開始、4月から亀山第2工場で本格的な量産体制に入った。まずは7型タブレット端末向けに量産出荷を開始、32型液晶モニター向け、10型高精細ノートPC向けにもサンプル出荷を始めている。
方志教和執行役員ディスプレイデバイス事業本部長は「IGZO液晶で(画素密度が)300ppiの高精細なパネルの実現により、社会のシートレス化を誘導したい。IGZO液晶を実用化できたのは当社のみで、今後の当社の液晶事業の飛躍に大きく貢献するだろう」と、オンリーワンの高精細液晶パネル事業への期待を語る。
新材料IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛から構成される酸化物)を採用することで、従来に比べ薄膜トランジスタの小型化・配線の細線化が図れ、1画素あたりの光の透過量を高められ、低消費電力化が可能となる。
アモルファス液晶と同等の透過率で2倍の高精細化が図れ、TFTの新駆動方法(休止駆動)により、消費電力は5分の1から10分の1に抑えられる。
IGZO液晶はタッチパネルの検出精度を高めて、スムーズなタッチ操作が実現できるのも大きな特徴。ノイズがないTFT駆動停止時にタッチ操作を検出するため、高精度な検出が可能となる。
「IGZO液晶を使った液晶モニターやタブレット端末など自社製品も今年度中に製品化する予定」(同)だ。仕様によって違いはあるものの、低消費電力のためアモルファス液晶採用端末と比べ、バッテリの持ちも倍以上伸ばすことが可能だ。医療用モニター、CG用途など、新たな高精細パネル応用商品の可能性を広げていく。
亀山第2工場では、テレビ用液晶パネルの生産設備の改造を進め、モバイル機器向け中小型パネル(IGZO液晶)の生産体制を構築した。現在サンプル出荷を開始している32型液晶モニターの仕様は画素数が3840×2160、画素密度140ppi、10型高精細ノートPCは560×1600、300ppi、7型タブレット端末向けが800×1280、217ppiとなっている。
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