高輝度・高混色性の反射板付き3色発光チップLED

　ロームは、業界最小の1.8×1.6ミリメートル小型パッケージで高輝度、高混色性を実現した反射板（リフレクタ）付き３色発光チップＬＥＤを開発し、5月から量産を開始する。

　スマートフォン、カーオーディオ、ハイエンドTV、アミューズメント機器などに採用されるチップLEDで求められている小型、高輝度とともに表現力アップに欠かせない白色をはじめフルカラーでの高混色性を実現した。超精細、高輝度のLEDマトリクス生成も可能になった。

　ＬＥＤチップサイズを同社従来品より約2割小型化したRGBの各LEDチップを業界最小サイズの1816サイズのリフレクタケース付き小型パッケージに200マイクロメートルの狭ピッチで直線状に実装する高密度実装技術を確立した。 　３５２８サイズの同社従来品パッケージに比べ実装面積を約７割削減できる。RGBのLEDチップ同士の実装距離が短い狭ピッチ実装により、混色性に優れる。

　液晶ポリマー製リフレクタケース付きのため、横方向への光漏れがなく、正面の光度を大幅に向上。ローム製の赤色ＬＥＤ400ミリカンデラ（typ）、台湾製、米国製の緑色LED550ミリカンデラ（同）、青色LED180ミリカンデラ（同）の光度と業界最小サイズパッケージながらクラス最高輝度を実現した。同社従来モールドタイプに比べても単位面積当たりの光度を約1.2倍に高めた。

　リフレクタ付きパッケージは黒色と白色の２色を取り揃え、鮮やかなコントラストが求められる用途には黒色パッケージを供給できる。下面電極を採用し、筐体デザインの自由度を高めた。端子もアノード、カソード共通回路用の4端子タイプとＲＧＢそれぞれのアノード、カソードがある回路用の6端子タイプの2タイプを用意した。

　サンプル価格50円／個。赤色ＬＥＤはローム本社工場（京都市）で生産。緑色、青色のLEDは外部購入。組み立てはローム・ワコーエレクトロニクス（マレーシア・ケランタン）で行う。5月から月産300万個で量産に入る。