120229_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月29日 |
120229_01 |
日本ゼオン |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
リチウムイオン電池の蓄電容量を従来より5〜15%上げられる新規負極用バインダ
日本ゼオンは、リチウムイオン電池の蓄電容量を従来より5―15%上げられる新規負極用バインダを製品化した。
リチウムイオン電池の高容量化の手段の一つとして、負極にシリコン系活物質を用いる手法が長年検討されてきた。現在使用されている負極用活物質はグラファイト(粉末状黒鉛)が中心で、1グラム当たりの蓄電容量は320―360mAh/g程度。
実用化に向けて開発が進められているシリコン系活物質は800―1600mAh/gと非常に容量が大きいが、充放電時の膨張収縮が大きく寿命の大幅な低下が課題だった。このため、現在はグラファイトに5%程度を配合する手法で、スマートフォンなどで一部使用されるにとどまっている。
同社は、長年培ってきた電気化学的な技術、高分子の設計技術を生かして、バインダの分子設計を大幅に見直し、シリコン系活物質を10%配合可能なバインダの製品化に成功した。今後、リチウムイオン電池の大幅な高容量化が期待される。
同社では、この新規負極用バインダを昨年11月から一部ユーザー向けに販売してきたが、今月から本格的な販売を開始した。さらに、シリコン系活物質を30%配合可能なバインダの開発にもメドがつき、夏季より実用に向け、サンプル出荷を開始する予定。
同社は95年にリチウムイオン電池の負極電力用バインダを上市し、現在の市場シェアは約60%。
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