電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
12月21日 101221_01 NTT-AT/三菱化学 電子材料 電子材料 一般産業用

6インチSi基板上で窒化物半導体形成のエピ基板


 電子機器の省エネ化・小型化の要求が高まり、Si基板では対応できない高電圧・高電流かつ高速動作するパワーデバイスが注目を集めている。

◆12年度売上10億円超

  NTT―ATと三菱化学は、課題であった(1)量産コストの低減(2)バッファ層の最適化による高耐圧化(3)異種基板使用時のゆがみ発生などを解決し、6インチ大口径Si基板上にAlGaN/GaN HEMTを構成したエピ基板を本格量産する体制を整えた。エアコンなどの家電用を中心に無線、ケーブルTV、自動車用モーターなどのデバイスメーカーに基板を供給し、12年度で売上げ10億円超を目指す計画だ。

  NTT―ATと三菱化学は1月、パワー半導体用大口径窒化物半導体系エピタキシャルウエハーの生産能力を拡大するため、三菱化学へ製造委託することを発表した。

  大口径窒化物エピ基板は、NTT―ATが90年代後半からSi基板上にAlGaN/GaN HEMT構造を開発、生産規模が大きくなり、GaAs半導体量産の経験を持つ三菱化学へ製造委託をしたものである。

  NTT―AT先端プロダクツ事業本部ナノテクビジネスユニット小林隆主幹担当部長は「窒化物半導体では高品質で大口径の基板が入手できないので、異なる材料の基板を用いる。そのため高温結晶成長時、欠陥やクラックが発生する問題があった。Si基板はほかの基板に比較し大口径、安価で入手できる。この基板を用いて、窒化物半導体層とSi基板との間に親和性が高く、格子定数と熱膨張係数の差を吸収するバッファ層を入れることで問題を解決した。Si基板を用いて高品質なGaN系HEMT用半導体構造を作製することができた。製造は有機金属気相エピタキシ法を用い、6インチ基板で、高い量産性を実現した」と話す。

  量産性について、三菱化学情報電子本部オプトエレクトロニクス事業部藤村勇夫グループマネージャーは「同技術を使い、生産設備でSi基板上にエピ構造を形成し、電子デバイス用途にサンプル販売してきた。デバイスメーカーの評価を踏まえ、量産可能と判断した」という。



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