101208_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
12月8日 |
101208_01 |
パナソニック セミコンダクター |
半導体素子 |
ディスクリート |
一般産業用 |
シリコン基板で2200V高耐圧のGaNパワートランジスタ
パナソニック セミコンダクター社は、シリコン(Si)基板と窒化ガリウム(GaN)界面の漏れ電流を抑制する独自の耐圧ブースト構造を用い、コストや量産性に優れたシリコン基板上に結晶成長させた1.9マイクロメートル膜厚の窒化ガリウム(GaN)で従来の約5倍の2200Vの高耐圧が得られる窒化ガリウム(GaN)パワートランジスタを開発した。
Si基板を用いたGaNパワートランジスタで課題だったGaN膜厚による耐圧制限幅を大幅に広げた。これまでのスイッチング電源、太陽光発電のパワコン用、家庭用インバータなどに加え、産業用インバータや無停電電源などに応用分野を拡大できる技術的メドをつけた。
これらの開発成果は、6日から米国サンフランシスコで開催中のIEDM2010学会で現地7日に発表する。
Si基板上のGaNトランジスタ耐圧は、これまで1.9マイクロメートルのGaN膜厚で1800V程度だった。今回1.9マイクロメートルGaN膜厚で2200Vにまで耐圧を高め、絶縁破壊電界としても従来の300万V/センチメートルから1160万V/センチメートル相当まで約4倍上げた。
業界最高の9マイクロメートル膜厚のGaNトランジスタを形成した場合、耐圧3940Vを実現できると みている。
新構造の耐圧ブースト構造はSi基板にp型イオンを注入。Si基板表面にp型領域を形成し、逆方向電圧によりGaNとSiの界面にシート状の電子が発生する反転層から流れる漏れ電流をp型領域で阻止できる。
これにより、逆方向電圧によりSi基板中に発生するキャリアの存在しない空乏層がSi基板に広がり、空乏層が持つSi基板耐圧をトランジスタ耐圧に加えて、トランジス タ耐圧を大幅に高めることができた。
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