インダクタと電源IC一体化の超小型マイクロDC-DCコンバータ

　村田製作所は、マイクロＤＣ―ＤＣコンバータの量産を１０月から開始した。また、電界結合型ワイヤレス電力伝送システムの評価キットを１２日から販売する。

　 マイクロＤＣ―ＤＣコンバータはインダクタ、ＥＭＩフィルター機能内蔵フェライト基板と電源ＩＣを一体化し、２.５×２.０×１.１ミリメートルの小型化を実現した。ディスクリート実装比較でボード上面積を約６０％削減した。

　 インダクタと電源ＩＣを一体化することで配線を最短化。ＥＭＩ除去機能を内蔵し、放射ノイズを３０デシベル低減した。出力電圧０.８―４.０Ｖの範囲でフレキシブルにラインアップが可能。高効率な降圧同期整流タイプでＰＷＭ/ＰＦＭ自動切替制御機能を持つ。動作入力電圧２.３―５.５Ｖ、出力電流６００ｍＡ、スイッチング周波数３.０メガヘルツ、最大印加電圧６.３Ｖ、動作温度マイナス４０―プラス８５度Ｃ。

　 携帯電話、ＤＳＣ、ＰＭＰなどの小型モバイル機器向けに供給する。

　 電界結合型ワイヤレス電力伝送システムの評価キットは、同社電界結合型ワイヤレス電力伝送システム用送受電モジュールに電極と回路を加え、ユーザーで手軽に機器の電力伝送の動作確認や測定が行える。

　 サンプル価格は９万８千円。

　 受電装置を送電台に置いた状態で、平面方向に約４センチメートルの範囲で約２Ｗの電力を伝送できる。着地・取り去り検知機能、電圧異常検知機能を備えた。伝送効率入力部から出力部まで約７０％を実現。

　 送電台外形寸法１６３×１４５×１９ミリメートル、受電装置同６６×５３×１１ミリメートル。伝送電力２Ｗ、入力電圧５Ｖ、出力電圧５Ｖ。