スマートフォン携帯等向け2520サイズのバランスデュプレクサ2品種

　太陽誘電は、スマートフォンなどの携帯電話の通信方式であるＷ―ＣＤＭＡ　Ｂａｎｄ　�U/ＣＤＭＡ２０００ＢＣ１向け２５２０サイズバランスデュプレクサ「Ｄ６ＨＨ１Ｇ９６０ＢＨ９９」（２.５×２×０.６５ミリメートル）を商品化する。不平衡出力に対応した「Ｄ６ＨＫ１Ｇ９６０ＤＫ１２」（同サイズ）もラインアップ。これらの商品はスマートフォンなどの携帯電話向けで、１２月から太陽誘電モバイルテクノロジープロダクツ（長野県須坂市）で、月産２００万個体制で量産を開始する予定。サンプル価格は５００円。

　 新製品は、同社従来品「ＦＡＲ―Ｄ６ＮＦ−１Ｇ９６００―Ｐ１ＢＺ」に比べ信号のひずみを２０分の１以下に低減し、業界で初めてトリプルビートマイナス７９ｄＢｃ以下を実現。

　 スマートフォンなどの携帯電話は複数の周波数帯に対応し、アンテナと送受信回路をつなぐ重要な部品であるデュプレクサも周波数帯ごとに複数搭載されるため、デュプレクサには小型化が求められる。さらに、Ｗ―ＣＤＭＡ　Ｂａｎｄ　�U/ＣＤＭＡ２０００ＢＣ１方式は、低ロス・高減衰な特性に加え、信号のひずみを低減することが求められている。

　 そのため、デュプレクサには信号のひずみを抑えることが可能なＦＢＡＲフィルターの採用が進んでいるが、入出力が不平衡回路となる。受信回路が平衡の場合、別途バランを必要とし、回路の小型化の制約となっていた。