100916_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
9月16日 |
100916_01 |
パナソニック |
半導体集積回路 |
専用IC |
デジタル情報家電用 |
32ナノプロセスによるBDプレイヤー用システムLSI
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パナソニックは15日、最先端の32ナノメートルプロセスLSIを10月から量産する、と発表した。
ベルギーの先端研究開発機関imec(インター・ユニバーシティ・マイクロエレクトロニクス・センター)での開発プログラム、ルネサス エレクトロニクスとの共同開発をベースに世界初のHigh―kメタル・ゲートファーストプロセスによる32ナノメートル世代トランジスタの量産技術を確立。パナソニック セミコンダクター社魚津工場(富山県魚津市)E棟で量産する。
32ナノメートルプロセスLSIの量産は、今春から量産に入ったインテルに続いて世界で2社目。デジタル家電統合プラットフォームUniPhier(ユニフィエ)シリーズとして、まずブルーレイ3Dディスク再生に対応可能なブルーレイディスクプレヤー用システムLSIから量産する。パナソニックグループ内向けに供給し、その後、外販する。
インテル社が高速性能を出しやすいゲートを最後に形成するHigh―kメタル・ゲートラストプロセスを用いているのに対し、パナソニックは従来のプロセス技術、設備が使えるゲートを先に形成するHigh―kメタル・ゲートファーストプロセスを採用。
月産処理枚数1万枚強(65ナノメートルプロセス換算)の300ミリウエハーに対応した魚津工場E棟で、主力の45ナノメートルプロセスLSIや65ナノプロセスとの混在生産方式で、32ナノメートルプロセスLSIの量産を立ち上げる。
量産する32ナノメートルプロセスLSIは、45ナノメートルプロセスでSiON/ポリシリコンだったゲート構造をHigh―k/メタルゲートにし、課題だったリーク電流を抑えた。また、45ナノメートルプロセスで誘電率2.9のLK膜を採用していたCu配線絶縁膜に誘電率2.4のELK膜を用いた。ゲート絶縁膜はHf(ハフニウム)系のHigh―k材料、ゲート電極材料にはTi(チタン)系メタル材料の新規材料を採用した。
今回の32ナノメートルプロセスを用いて量産する3D対応ブルーレイディスクプレヤー用システムLSIは、システムLSI、HDMI Tx、制御マイコンを1チップ化した。チップサイズ約6ミリ角。外部メモリー4ギガビットが必要。High―kゲート絶縁膜厚さ3ナノメートル、メタルゲート電極厚さ10ナノメートル。
CMOSトランジスタ性能を最大40%向上。しきい値電圧が異なる複数のトランジスタを使って消費電力を低減するマルチVthプロセス技術とクロックゲーティング、クロック周波数制御、電源分離/遮断制御のシステム技術により、従来の同社45ナノプロセスLSIに比べLSI消費電力を約40%、実装面積を約30%削減した。
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