車載用アイドリングストップ対応の低電圧DC-DCコンバータ

　村田製作所は、アイドリングストップ対応の車載用低電圧駆動ＤＣ―ＤＣコンバータを開発し、５月から量産を開始する。

　 ６Ｖ以下の低電圧でも駆動可能。アイドリングストップなどにより、駆動電圧が下がった際の昇圧型ＤＣ―ＤＣコンバータに適している。工場は金津村田製作所（福井県あわら市）。

　 電源モジュール設計で培った回路設計技術を生かし、６Ｖ程度の低電圧に加え、通常時の１３.５Ｖ電圧にも対応できる新開発の回路構成にした。バッテリ電圧低下時にも入力電圧を昇圧することにより、メーンのＣＰＵやメモリーの電源電圧を維持し、カーナビやオーディオ動作に必要な電源電圧を出力できる。

　 入力電圧６―１６Ｖ、出力８、５、３.３Ｖ/トータル３３Ｗ。外形寸法３７.６×５１.６×８ミリメートル、要望に応じて変更が可能。

　 自動アイドリングストップ機能を搭載した車は、アイドリングストップを行うとエンジンの再始動時にスタータに多くの電流が流れ、バッテリ電圧が低下し、カーナビ、カーオーディオなどのデバイスが一時的に動作しなくなる現象が起こるため、低下した電圧を昇圧する低電圧駆動型ＤＣ―ＤＣコンバータが使われている。ただ、低下した電圧に加えて、通常時電圧にも対応できる回路構成が必要で、設計難易度が高い。