非常停止用押しボタンスイッチ「φ16-X6シリーズ」

　ＩＤＥＣは、スイッチ事業の拡大を図る。国内シェア５６％を持つ非常停止用押しボタンスイッチで、取り付け穴径φ１６ミリ品で操作部表面の凹凸をほとんどなくした清潔設計の新製品「φ１６―Ｘ６シリーズ」を１９日に発売。従来の産業機器用途のほか、医療用機器、食品機械、エクササイズ機器、美容・理容機器などの新分野の開拓を進める。

　 ボタン径φ３０/φ４０、接点構成１ＮＣ/２ＮＣ、ボタン赤色の無地タイプと矢印付きタイプ/黄色無地タイプの全１２品目を取りそろえ、φ１６―Ｘ６シリーズだけで初年度年間３０万個の販売を見込む。うち、半分以上を非産業機器用以外で売上げる計画。

　 プッシュロック/プルリセット・ターンリセットの両リセット操作対応。端子を含めパネル奥行き寸法を業界最小の１９.５ミリの短胴タイプにし、パネル内容積４.６ＣＣと同社従来品比７０％減を実現。薄いパネルにも対応した。部品点数も約４０％減らし、ロボット制御セル生産システムによる完全自動組み立てを可能にし、価格を同社従来品より約３５％安くした。

　 ２３日にはペットボトルやビンなどの透明体を安定検知する透明体検出用アンプ内蔵小型光電スイッチ「ＳＡ１Ｅ―Ｘ」を発売、透明体検出用途の開拓を図る。１６機種をそろえ、初年度年間５千個の販売を見込む。

　 ０７年度、０８年度は年間８万個を販売し、０９年度に年間５万個を販売した汎用光電スイッチに今回の透明体検出用を加え、汎用光電スイッチをフルラインアップした。これにより、汎用光電スイッチで年間販売１０万個の大台乗せを目指す。

　 赤色ＬＥＤ光源を採用した同軸偏光回帰反射形方式で、ペットボトルなど光量減衰の小さいワークや凹凸や傾きのあるワークでも確実に検出できる。投光スポット径が検出距離２メートルでφ３０ミリと小さく、光軸のズレによる誤作動を防止。検出距離０―２メートル。新開発のカスタムＩＣを用い、応答速度を従来の２倍の５００マイクロ秒にした。外形寸法１０.８×１９.５×３１.５ミリ、取り付け穴ピッチ２５.４ミリ。