100329_03
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月29日 |
100329_03 |
旭硝子 |
光関連部品 |
光部品、光モジュール |
パソコン・OA機器・LAN用 |
10Gbpsで通信距離100メートルのプラスチック光ファイバ「Fontex」
旭硝子(AGC)は、7月から新しいプラスチック光ファイバ「Fontex」を販売する。10Gbpsの高速通信容量を持ち、ファイバをかなり強く折り曲げても通信可能である。100メートル程度の通信距離が検証できており、従来光ファイバ利用が遅れていた屋内での利用に向いている。
光ファイバは、断面の内部にコアがあり、それを取り囲む形でクラッドという構造になっている。両者は異なる屈折率を持ち、コア内の光が境界で全反射することで、光の損失を極めて低く抑えている。
長距離通信用光ファイバには石英が使われることが多い。「Fontex」は、コアやクラッドに石英でなくフッ素系プラスチックを用いた。
石英には及ばないものの、従来のフッ素系プラスチックよりははるかに高い透明度を持たせ、100メートル程度の通信距離を実現している。機器とはSCコネクタで接続する。
プラスチックを使うことで、折り曲げに強くなったほかに、コアを太くできることで、コネクタの精度に高い厳密さが不要になったこと、コア径やファイバ外径の自由度が上がること、それに軽量化などといったメリットがある。
用途としては、屋内でのフルハイビジョン映像や3D映像などの伝送のほか、サーバー周りのローカルな配線にも使えるし、自動車内の情報通信に用いることでワイヤハーネス重量を大幅に減らすことも有望である。
コストは量産時で石英のファイバとほぼ同等と見込んでいるが、コネクタなど周辺のコスト全体で考えると低くなる可能性が大きいという。今後は慶應義塾大学の小池康博教授らとの産学連携により、40Gbpsという高い通信速度を目指す。
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