100223_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月23日 |
100223_01 |
ローム |
半導体素子 |
ディスクリート |
移動体通信機器用 |
ソーラーバッテリにも使える0.9V駆動MOSFET「ECOMOS」シリーズ
ロームは、業界初の0.9V駆動MOSFETを開発した。昇圧回路を使うことなく、乾電池1本でシステムを駆動させることができる。ポータブル機器の小型・軽量化や部品点数の削減が可能。ソーラーバッテリにも使用できる。これまでMOSFETの駆動電圧は同社品を含め1.2Vが最も低かった。「ECOMOS(エコモス)」シリーズとして今月下旬から量産を開始し、携帯機器向けに供給する。サンプル価格は10円/個。
新開発のMOSFETは、しきい値電圧を下げるためにゲート酸化膜をこれまでより数%薄くした。また、シリコンに注入する不純物量を減らすなどチャネルプロファイルを最適化した。これらにより、1.2V駆動タイプで0.8―0.9Vだったしきい値電圧を0.5―0.6Vに下げた。電流リークを抑え、常にオフしているノーマリオフを維持しながら0.9V低電圧駆動を実現できた。
バイポーラトランジスタとほぼ同じ駆動電圧となり、バイポーラトランジスタからの置き換えが可能。バイポーラトランジスタから置き換えた場合、駆動電流が不要なため駆動に必要な電力損失を最大90%削減でき大幅な低消費電力化が図れる。オン抵抗を3Ωにでき、回路の電力損失を抑えた。150度Cの高温時でも電流リーク値が設計基準内におさまり、オンしない。
MOSFETは、従来しきい値電圧を下げると高温時に電流リークが増大し、常にオフしている状態のノーマリオフを維持することが難しかった。
今回パッケージ許容電力0.15W、0.2W、極性Nch、NchプラスNch、パッケージ1.0×0.6×0.37ミリ―2.9×2.4×0.95ミリで7品種を取り揃えた。
携帯機器用のプリドライブ回路、LEDランプ駆動、ミューティング回路、ローサイドスイッチ回路向けに販売する。生産は前工程をロームつくば、後工程をローム インテグレイティッド システムズ(タイランド)で行う。
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