小容量民生機器モーター向けパワー半導体モジュール「DIPIPM」

　三菱電機は、小容量民生機器のモーターをインバータ駆動するパワー半導体モジュール「ＤＩＰＩＰＭ　Ｖｅｒ・４シリーズ」の新製品として、これまで外付けのブートストラップダイオード（ＢＳＤ）をパッケージに内蔵した４機種を２６日から発売する。サンプル価格は１２００―１８００円。量産開始は５月。

　 新機種はインバータ基板のさらなる小型化、低価格化に貢献するため、ＢＳＤを内蔵することで外付け部品点数を削減した。取り付け面の寸法や端子の配置は従来製品と同じで、置き換えが容易。

　 定格８Ａ、１０Ａ、１５Ａ（いずれも６００Ｖ）の製品は、パワー素子にオン電圧が小さい独自開発のフルゲートＣＳＴＢＴ（キャリア蓄積効果利用のＩＧＢＴ）搭載で、電力損失を従来製品に比べ１５％低減し、業界トップレベルの低損失を実現した。これにより放熱系を小型化できる。

　 高耐圧ＩＣ（ＨＶＩＣ）の高圧側の回路電流を０.１ｍＡ下げ、従来品から４０％削減。ＨＶＩＣおよび低耐圧ＩＣ（ＬＶＩＣ）との伝達遅延時間を短くしたことで、デッドタイムも従来品の１.５マイクロ秒（ｍａｘ）から１.０マイクロ秒（同）に短縮した。