100122_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
1月22日 |
100122_01 |
アナログ・デバイセズ |
半導体集積回路 |
マイコン・DSP |
一般産業用 |
産業用機器向けプロセッサ「Blackfin ADSP-BF50X」ファミリ
米アナログ・デバイセズ(ADI、日本法人=東京都港区)は、インバータ・モーター制御など産業機器向けプロセッサとして、価格当たりの性能で業界最高クラスを誇る「BlackfinプロセッサADSP―BF50Xファミリ」のサンプル出荷を開始した。動作周波数800メガヘルツ相当の性能を4.50ドル(1万個購入時米国価格)で実現できる。量産は10年10―12月に開始する。
Blackfinプロセッサは、RISCマイコンとDSPの特徴を併せ持つプロセッサ。CベースプログラムなどRISCマイコンとして使用できる。
発表したBF50Xファミリは、成長が見込まれるモーター制御、インバータ制御、インテリジェントUPSなど電力効率を向上させる分野がターゲット。銅分野で数年後に要求されるであろうスペックを満たしながら、価格性能比を重視して開発した。
デュアルMAC(積和演算)で動作周波数400メガヘルツのDSPを搭載し、800メガヘルツ相当の性能を実現。内蔵するADコンバータは、有効ビット数11.5ビットの高精度逐次比較型(SAR)12ビットを内蔵。また、大容量の4メガバイトフラッシュメモリーも搭載し、ターゲットとする分野向けプロセッサとして非常に高いスペックを備える。
一方で、ADC、フラッシュメモリーを搭載しないBF504は動作温度範囲0―70度C品で1万個購入時4.50ドルと100メガMAC当たり0.65ドルの低価格を実現。ADC、フラッシュメモリー内蔵のBF506Fも1万個購入時11ドル程度の価格に抑えている。このほか、フラッシュメモリーのみ内蔵するBF504Fもある。
各製品とも動作温度範囲0―70度C品とマイナス40―プラス85度C品をそろえるほか、より低価格を実現する最大動作周波数300メガヘルツ版をBF504FとBF506Fで用意している。
いずれの製品も、2個の3相PWM、CAN、SPI(2個)、リムーバブルストレージインターフェイスなどのペリフェラルを備える。さらに内部メモリーの容量は全製品共通で、同ファミリ間でソフトの変更なく置き換えができる。
同社では、製品開発面でも低コスト化をサポート。199ドルの開発評価ボード、150ドルのJTAGエミュレータといった低価格ツールを用意するほか、ソフト開発企業などサードパーティ企業によるエコシステムも提供できる体制を整える。
日本法人DSPテクノロジーグループ藤川博之シニアマネージャーは「競合品に比べ約2倍のプロセッサ性能を備えるうえ、ADC分解能も優れる。今後、電力効率を向上させるために高度化処理を低コストで実現できる」としている。
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