移動体通信向けSPC用受けコネクタの「防水I/Oコネクタ」

　ヨコオはこのほど、移動体通信機器用の電源・信号用コネクタ「スプリングコネクタ（ＳＰＣ）」用の受けコネクタ（相手側コネクタ）への防水ニーズに対応する「防水Ｉ/Ｏコネクタ」（表面実装対応可能）を開発、今月からサンプル出荷開始する。

　 新製品は、携帯電話をはじめとする移動体端末機器に必須となりつつある防水機能の強化に対応するために開発したもの。開発に当たり、基板実装時にリフロー炉で熱を受けることにより生ずる防水性の低下を防ぐために内部構造を見直すとともに、表面実装対応品とした。

　 同コネクタは、端末機器本体側に、自動車内の機器や卓上クレードルなどの外部機器から電源供給やデータ転送などを受けるための受けコネクタとして開発したもの。接続頻度も高く、厳しい環境下で利用されることを想定している。

　 特徴は、吸着キャップにより表面実装に対応、スルーホールによる実装強度の向上。シールリングと内部新形状によって熱履歴後の防水性劣化を防止する。表面実装後でもＩＰＸ７（防水規格）を維持。配列は２列１０極３ミリメートルグリッド。外部防水シール用フランジ敷設。

　 生産は、中国工場「東莞友華電子有限公司」（東莞市）で行い、１０年度は月産１０万個の生産を計画する。

　 主な仕様は、定格１２Ｖ２Ａ（ヨコオＳＰＣとの組み合わせ）。接触抵抗５０ｍΩｍａｘ（同）。耐環境性は従来品と同等。