多機能ICカード用高性能16ビットセキュアマイコン3機種

　ルネサス　テクノロジ（塚本克博会長）は１２日、金融決済、ＩＤ分野向け多機能ＩＣカード用にデュアルインターフェイスと「ＭＩＦＡＲＥ　Ｐｌｕｓ　Ｓ」搭載の高性能１６ビットセキュアマイコン「ＲＳ４４Ｘ」「ＲＳ４５Ｘ」「ＲＳ４６Ｘ」の製品化を発表した。

　ＭＩＦＡＲＥ　Ｐｌｕｓ非対応版のＲＳ４４ＸとＲＳ４５Ｘは今月、ＲＳ４６Ｘは１０年２月から、またＭＩＦＡＲＥ　Ｐｌｕｓ　Ｓ対応版のＲＳ４４Ｘ、ＲＳ４５Ｘを同３月、ＲＳ４６Ｘを同６月からサンプル出荷を開始する。量産は１０年４月から月産１４０万個（３製品合計）で開始、１１年１０月には月産３３０万個を予定している。

　新製品は、１６ビットＣＰＵコア「ＲＳ―４」を採用した接触／非接触デュアルインターフェイス搭載の第１弾製品。非接触インターフェイスは金融・ＩＤ・交通分野で実績のあるＩＳＯ１４４４３Ｔｙｐｅ―Ａ／Ｂ、ＦｅｌｉＣａに対応している。加えて、リーダーからの信号により、自動でインターフェイスタイプを識別するインターフェイス自動切替えを搭載している。また、リーダーからの電力を監視する機能を搭載し、処理速度を最適化することにより、非接触通信特性の向上と高性能化を両立。

　ＤＥＳ（データ・エンクリプション・スタンダード）　コプロセッサを改良したトリプルＤＥＳコプロセッサ、ＲＳＡ暗号演算用の剰余乗算コプロセッサに加え、ＡＥＳコプロセッサを新規に搭載、高度な暗号処理を高速に実行できる。