RAID機能搭載次世代SATA/SASホストバスアダプタ

　米ＬＳＩコーポレーション（日本法人＝ＬＳＩロジック、東京都港区、迫間幸介代表）は、毎秒６ギガビットと従来の２倍の伝送速度を誇る「６Ｇｂ／ｓ　ＳＡＳ」対応のＲＡＩＤ機能搭載次世代ＳＡＴＡ／ＳＡＳホストバスアダプタ（ＨＢＡ）「ＬＳＩ　ＳＡＳ９２００シリーズ」を発売した。最大５１２台のストレージドライブの接続にも対応する高いスケーラビリティで、広範な用途に対応する。

　同社は、ＨＢＡなど、ストレージ向け事業として、販売代理店・システムインテグレータ（ＳＩ）などを通じて拡販を行う「チャネルビジネス」の強化に取り組んでいる。４月には、チャネルビジネスに強い３ｗａｒｅ社のＲＡＩＤアダプタ事業を買収している。

　今回の新製品「ＳＡＳ９２００シリーズ」は、チャネルビジネス向けの製品として開発。先端の「６Ｇｂ／ｓ　ＳＡＳ」に対応したうえで「６Ｇｂ／ｓのパフォーマンスを最大限に生かせるよう、当社のノウハウで最適化している」（ワールドワイドチャネルマーケティング担当スレッシュ・パニカー・シニアマネージャー）。

　信号品質を強化し、最長１０メートルのケーブル接続が可能。標準でｍｉｎｉ―ＳＡＳコネクタも使用できる。

　また、ＲＡＩＤ０、同１、同１Ｅ、同１０に対応するＲＡＩＤコントローラ機能を果たすハードウエアも搭載。システムのＣＰＵに負荷を掛けることなく、最大１ペタ容量のＲＡＩＤを構築できる。

　接続ドライブは、ＨＤＤ以外にもＳＳＤを想定。ＳＳＤのエラーを事前に察知し、ＳＳＤ交換時の自動複製機能なども備える。また、ＳＥＤ（自己暗号化ドライブ）にも対応。

　同シリーズは、最大５１２ドライブ接続対応の外部接続用に８ポートを持つＳＡＳ９２００―８ｅのほか、同２５６ドライブの外部／内部接続用４ポート品をそろえる。

　「チャネル向け製品として、ビデオや医療画像関連の用途に適した低価格な製品に仕上げた。ストレージデバイスメーカーとの強力なエコシステムをベースに、動作検証を繰り返しているため、安心して使用してもらえる」。

　同社は、７月にチャネル向け製品として、６Ｇｂ／ｓ　ＳＡＳ対応ＲＡＩＤコントローラカードも投入済み。「当社ＬＳＩは、これまでＯＥＭ中心のビジネスを展開してきたが、大きな市場が見込めるチャネルビジネスを本格化させる。１０年１月以降は、チャネル向け製品を拡充し、ＳＩ、代理店などへの支援、エンドユーザーへのサポートを強化する」（同シニアマネージャー）としている。