091020_04
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
10月20日 |
091020_04 |
富士通マイクロエレクトロニクス |
半導体集積回路 |
汎用リニアIC |
移動体通信機器用 |
マルチモード・マルチバンド対応のRFトランシーバLSI各種
富士通マイクロエレクトロニクスは、業界に先駆け10年に次世代携帯電話通信技術であるLTEに対応したRFトランシーバLSIを製品化する方針。第3世代携帯電話通信方式(3G)対応品も含め、携帯電話端末向けRFトランシーバLSI市場で10年度に100億円の売上高を見込む。
同社はこのほど、米フリースケールセミコンダクタ社から携帯電話端末向けRFトランシーバに関する技術ライセンスを取得し、RFトランシーバ事業に参入。同時に同事業を縮小しているフリースケール社の130人以上の開発スタッフを米国法人で雇用。実質的にフリースケール社の同事業を継承した。製品製造についても、フリースケールと同様にTSMCへの外部委託による対応を継続する。
同事業参入に合わせて、携帯電話関連製品を扱うASSP事業本部ワイヤレス・プロダクト事業部を新設。同事業部の三橋雅人部長代理兼マーケティング部長は「以前から携帯電話用半導体を扱う上で、RFトランシーバ分野への参入を検討してきた。LTEのサービス開始を控えるタイミングの良い時期に、技術ライセンスを取得し早期事業立ち上げが可能となった」とする。
9月には第1弾製品としてGSM、UMTS、HSPAなど2G、3Gの5種の通信方式に対応するマルチモード・マルチバンド対応品のサンプル出荷を開始した。
フリースケールから継承した先端のデジタル、アナログのミックス回路技術を用いベースバンドLSI―RFLSI間インターフェイス規格「DigRF」にも対応。CPUを内蔵している点も大きな特徴で、ソフトウエア変更によるフレキシブルな対応周波数変更を実現する。すでに国内で採用が決定している。
「今後も優れたRF信号処理特性、低消費電力性能などとともに、ソフトによるマルチモード対応製品を開発し、差異化を図る」とする。
主戦場となるLTEに対応した製品についても「サービス開始に合わせ、業界に先行する形でリリースしたい」として10年にサンプル出荷を開始する。
同社ではRFトランシーバ以外にも、電源ICなど携帯電話向け半導体製品の拡充してLTEの普及とともに世界的な携帯電話用半導体メーカーとしての地位を狙う方針。
パワーアンプやベースバンドLSIなどの製品分野への参入も今後検討していく。
「LTEは日本市場が世界に先駆けて普及することになるだろう。日本の半導体メーカーとして国内で実績を積みながら、海外展開を加速させていく」としている。
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