産業用高速伝送コネクタ「MACRO BACKPLANE」

　サムテックジャパン（横浜市港北区新横浜３―７―３、林律雄カントリーマネージャー）は、産業用の高速伝送用コネクタ「ＭＩＣＲＯ　ＢＡＣＫＰＬＡＮＥ」の製品ラインアップが充実してきたため、今後、医療機器や放送機器などにおける小型サイズの装置用に同コネクタの拡販を強化する。

　同社は、米ＳＡＭＴＥＣ社（インディアナ州）の日本法人として２０００年に設立され、通信機器や産業機器、医療機、計測機器、ＦＡ・産業用ロボット、コンピュータ・ペリフェラルなどの市場向けのコネクタ販売・マーケティング・カスタマサポートを行う。

　ＳＡＭＴＥＣは１９７６年に設立され、欧米市場を中心に高い実績を持つ産業用コネクタメーカー。同社が重視するのは（１）カスタマサービスの徹底（２）ミニマムオーダー（３）カスタム製品対応。カスタムサービスではスピードを特徴とし、顧客の求めるデリバリ、納期順守、サンプルは２４時間以内の出荷がポリシー。カスタム製品もスピーディかつ少量から対応し、大手ができないサービスがコンセプト。

　これらが評価され、ビショップのコネクタメーカー顧客満足度アンケートでは０８年まで１３年連続１位を獲得している。

　日本市場では通信、ＡＴＥ、計測、医療機などを重点分野に掲げ、高周波対応のシールド付き基板対基板コネクタや、細線同軸コネクタなどの拡販を推進している。

　特に最近は、医療機器分野を重点マーケットとして打ち出しており「医療機器関連は、不況による売上高の落ち込みも少なく、安定している」（林カントリーマネージャー）という。

■ラインアップ揃う

　同社は「ＭＩＣＲＯ　ＢＡＣＫＰＬＡＮＥ」のラインアップがそろってきたことから今後、小型サイズの装置向けに、ＭＩＣＲＯ　ＢＡＣＫＰＬＡＮＥの拡販を強化する。同コネクタは、高密度・狭ピッチ・高周波対応・ハイスピード・Ｌ型を特徴とし、医療機器や放送機器などで通常のバックプレーンでは大きすぎる用途への提案を行う。供給は、ラック方式での供給が可能だ。

　ＭＩＣＲＯ　ＢＡＣＫＰＬＡＮＥの製品ラインアップは、０.８ミリピッチ「ＥＤＧＥ　ＲＡＴＥファミリー（エッジレートファミリー）」や１.２７ミリグリッド「ＳＥＡＲＡＹシリーズ（シーレーシリーズ）」などがある。

　ＳＡＭＴＥＣグループの売上高は、０９年２―３月頃をボトムに、６月以降は回復基調にある。０９年１２月期売上高は、下期が上期を上回る見込み。