フラッシュ内蔵の自動車エンジン制御用マイコン「SH72546R」

　ルネサス　テクノロジ（塚本克博会長）は１０日、３.７５メガバイトのフラッシュメモリーを内蔵し、２００メガヘルツの高速動作を実現する自動車エンジン制御用マイコン「ＳＨ７２５４６Ｒ」を製品化、１０月からサンプル出荷を開始する。量産は１２年６月から月産４万5000個で開始し、１４年６月には月産１０万個を予定している。

　新製品は、環境に配慮した排出ガス低減や燃費向上のため、よりキメ細かで、俊敏な対応が要求されるパワートレインの制御向けに開発。９０ナノプロセス採用による大容量フラッシュメモリーを内蔵した高性能制御マイコンの第３弾製品。

　独自技術により高速化の実現に加え、内蔵フラッシュメモリー用に最適化した低消費電力動作のキャッシュ回路を搭載している。これにより、消費電力増を抑えながら２００メガヘルツで性能は１サイクルアクセスとほぼ同等。

　低消費電力化で、エンジンやトランスミッションで求められる高温環境での実装ができ、システム設計を容易にできる。

　第１弾のＳＨ７２５４４と同様に、豊富な周辺機能やインターフェイスを搭載し、高精度なリアルタイム制御を可能にするとともに小面積の実装を実現。

　機能、パッケージともにプログラム開発用のＳＨ７２５４６ＲＦＣＣと完全互換している。