水銀フリーLED使用の厚さ10.8ミリの大画面TV用LCDパネル

　韓国サムスン電子は、より薄型のテレビ需要に対応するため、厚さ１０.８ミリの大画面テレビ用ＬＣＤパネルの量産を開始したと発表した。

　このＬＣＤパネルはバックライト光源に水銀フリーのＬＥＤ（発光ダイオード）を使用。これにより、ＣＣＦＬ（冷陰極管）を使用した従来のＬＣＤパネルより薄型、低消費電力を実現。同パネルを採用したサムスンの５５型ＨＤ（高精細）テレビでは、従来のＬＣＤテレビと比較して最大４０％消費電力を削減できるという。

　通常、テレビ用ＬＥＤバックライトは、パネルの裏面にバックライトを敷くように配し、光をパネルにほぼ直接照射する直下型を採用している。だが、サムスンは、エッジライト型を採用。これは、パネルの上部や底部に配したＬＥＤからの光をディスプレイの中心に集め、導光板を使って均一に発光させるもので、直下型よりパネルの薄型化を図ることができる。使用するＬＥＤも少ないため、消費電力もより低く抑えることが可能だ。

　サムスンのエッジライト型ＬＥＤバックライト採用のＬＣＤパネルは、従来のＬＣＤパネルの４分の１の薄さと軽量化を実現しており、壁掛けテレビにも対応。現在、４０、４６、５５インチ製品が量産されている。