090219_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月19日 |
090219_01 |
富士フイルム |
電子材料 |
電子材料 |
一般産業用 |
水蒸気バリア性能と透明性を併せもつ「超ハイバリア性透明フィルム」
富士フイルムは、世界最高水準の水蒸気バリア性能と透明性を併せ持つ「超ハイバリア性透明フィルム」を開発し、サンプル出荷を開始する。高バリア性能が要求される有機ELディスプレイや次世代太陽電池、フレキシブル電子デバイスなどへの活用を目指す。
同社が新たに開発したのは、100万分の1グラム/平方メートル・d(1平方メートル当たりの1日に通過する水蒸気の透過率)の水蒸気バリア性能と、ディスプレイへの応用ができる透明性が可能な高機能フィルム。現在、実用化されているハイバリアフィルムが1千分の1グラム/平方メートル・dクラスであるのに対し、実用化レベルでは最高クラスの水蒸気バリア性能を実現している。
同社が銀塩写真フィルムやフラットパネル材料などで蓄積した、複合層作成技術や有機・無機化合物界面設計技術などを生かし、透明で柔軟性を持つ有機化合物層と、ガス透過性が低い無機化合物層を複合的に積み重ねることで実用可能とした。
PET(ポリエチレンテフタート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)など、ベースフィルムにバリア層を成膜でき、様々な分野への応用ができる。
測定限界に近いため、独自の測定装置開発を行ったほか、品質保証のためにナノオーダーの欠陥を検出する欠陥検出技術なども開発、周辺技術の確立により安定品質での製品提供を実現する。
また、ロール・ツー・ロール方式での成膜技術も確立し、量産化への見通しもつけている。
同社産業機材部新規事業開発グループの中台加津男技術担当部長は「有機ELや太陽電池でフレキシブルパネルを実現するには必要不可欠な技術。また、有機ELディスプレイの背面ガラスの置き換えや、有機薄膜型、色素増感型など次世代太陽電池への活用が期待できる。サンプル出荷でニーズを掘り下げる一方、これら新しい産業の発展に貢献したい」と話している。
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