電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月13日090213_02 富士通研究所他 半導体集積回路 専用IC 通信インフラ用

65ナノ世代の標準CMOS技術を使った毎秒40ギガビットの送信IC


 富士通研究所と富士通ラボラトリーズオブアメリカ社、富士通の3社は、65ナノ世代の標準CMOS技術を用いて、毎秒40ギガビットの基幹系光伝送システム向け送信ICを開発し、8日から米国で開催されている国際固体素子回路会議(ISSCC)で発表した。

 開発した技術は、送信に必要な信号生成回路を40ギガbpsに高速化するとともに、実用上要求される電源電圧の変動範囲内で40ギガbpsの安定した出力信号が生成できる新しい回路技術。

 また、40ギガbps送信に必要な入出力インターフェイス、信号処理、高速信号生成の機能をすべて1チップに集積させ、光伝送システム向け送信ICを世界で初めて実現した。

 CMOS技術で同ICを実現するには、化合物半導体よりも大きい寄生容量による信号の損失を抑制することが必要となる。高速性能のトランジスタを実現するには微細加工が必須であり、その電源電圧は1―1.2V以下と低電圧に制限される。

 そのため、供給電源に変動による不安定な動作が生じやすく、回路内でデータ信号とクロック信号のタイミングを一定に保ち、安定動作を実現する回路も必要となる。

 それに対し3社は、クロック伝送回路に低消費電力で低ノイズのクロック伝送を可能にするインダクタ補償技術を開発した。

 クロック信号が単一周波数であることを利用して、インダクタが寄生容量を必要な周波数帯のみで補償する技術で、従来に比べ少ない回路段数でノイズの少ない高速クロック信号伝送を可能にした。

 タイミングには、回路動作を制御するクロック信号と回路を通過するデータ信号のタイミングを常に監視し、相互の信号の関係が最適になるよう多岐に調整する新回路技術を適用した。

 これらの技術を用いて開発したICは、従来6W程度必要だった送信回路部の消費電力を2W以下に抑えた。1チップ集積により、従来の40ギガbps光電装装置と比較して約半分の小型化も可能にした。

 3社では、2010年頃までに受信部を含めたICとして実用化する方針。


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