時計カウント時0.4マイクロAの16ビットLCDフラッシュマイコン「LC88F85D0A」

　三洋半導体は、１６ビットＬＣＤフラッシュマイコンで、時計カウント動作時に０・４マイクロＡと業界最小の消費電流を実現した「ＬＣ８８Ｆ８５Ｄ０Ａ」を開発、３月からサンプル出荷を開始する。

　同社は高機能、低ノイズ、低消費電力を３原則にフラッシュマイコンの開発を進め、昨年１０月には８ビット品で０.５マイクロＡと業界をリードする製品を投入した。

　今回、１６ビット新製品を投入することで、世界市場で１億2000万台を超える（同社０８年度推計）という、小型ＬＣＤ表示付きセットでのカード決済端末などの提案を強化する。

　ＬＣ８８Ｆ８５Ｄ０Ａは、０.４マイクロＡと業界最小の低消費電流化を実現した。自社従来品と比べ８５％減少でき、同業他社の同等品と比べ、時計機能動作時で約５倍、バッテリ寿命など延長可能となる。

　表示ドット数は、ドットマトリックスで最大１５３６（４８×３２）が可能だ。携帯機器、小型電子機器に最適。コモン数は１６／３２、コントラスト調整を１６段階でそれぞれプログラマブル選択ができる。ＬＣＤ表示専用ＲＡＭの搭載で、消費電流を削減した。

　先進の「１ワイヤー通信」を採用し、デバッグ時にもＩ／Ｏピンをすべて使用でき、ユーザープログラム実行中にＲＡＭの参照・変更が可能なほか、１ワイヤー通信でのフラッシュメモリー書き込み機能など優れた開発環境を提供する。

　今後、さらに低消費電力化を進めるとともに、価格メリットのあるマスク版の販売も進める。

　サンプル価格６００円、月産１００万個の生産を計画している。