090127_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
1月27日 |
090127_01 |
ローム |
半導体素子 |
ディスクリート |
一般民生用 |
内部ダイオード逆回復時間を高速化したSJ構造のMOSFET
ロームは26日、新開発のスーパージャンクション(SJ)構造を採用し、SJ構造のMOSFETで課題だった内部ダイオード逆回復時間(trr)の高速化に成功したと発表した。
新開発のSJ構造は、Pマイナス部直下のNマイナス部に特殊イオンを選択的に注入し、世界で初めてトラップレベルを素子内部に形成した。これによりSJ構造のMOSFETでもtrrを高速化できた。電圧600V、電流8A品でtrrを同社従来SJ―MOSFETの160ナノ秒から70ナノ秒に約60%低減した。
オン抵抗、ゲート電荷量(Qg)が低く、スイッチングスピードが速いもののtrrが遅いため、SJ構造の高耐圧MOSFETを使えなかった液晶テレビのバックライトインバータ、照明用インバータ、モータードライバー、スイッチング電源などのブリッジ回路に使用できる。
di/dt破壊耐量が懸念される回路にも使え、外付け部品として必要だったファストリカバリダイオード、ブロッキングダイオードを不要にした。基板面積の縮小や高周波化によるトランスを含めたセットの小型化も可能だ。
600V品でオン抵抗4.3Ω・平方ミリ、500V品で同3.7Ω・平方ミリの高耐圧MOSFET「Fシリーズ」として4月に電圧600V・電流8A品(パッケージTO220FM)と電圧500V・電流11A品(同)の2品種から量産する。
2月にサンプル出荷。サンプル価格300円/個。09年度中に600V系、500V系ともにLPTS(D2パック)、CPT(Dパック)のパッケージ品をラインアップする。
生産は前工程をローム・アポロデバイス(福岡県)、ロームつくば(茨城県)で、後工程をタイのローム インテグレイティッド システムズ(タイランド)で行う。月産能力100万個で立ち上げる。
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