低消費電力化実現のノートPCのCPU冷却用三相ファンモータードライバ

　ロームはノートＰＣのＣＰＵ冷却用三相ファンモータードライバーを開発し、今月から本格量産する。

　ＣＰＵの高速化、高機能化に伴い、ＣＰＵ冷却用ファンモーターの低消費電力化、静音化、低振動化が求められ、これまでの単相ファンモーターから三相ファンモーターに切り替える動きが加速するとみて、三相ファンモーター向けドライバーを商品化した。

　６０―７０％の世界シェアを持つノートＰＣＣＰＵ冷却用ファンモータードライバーとともに、　ノートＰＣ冷却ファンモータードライバーの主力製品にしていく。

　独自のＰＷＭ新通電駆動方式によりＳＩＮ波に近い出力波形で滑らかでスムーズなモーター回転を可能にし、回転時のノイズを抑え、静音化、低振動化を実現。電力配分に優れた三相駆動方式に加え、ＢｉＣＭＯＳプロセスによる低オン抵抗ＭＯＳＦＥＴを採用。消費電力を単相モーターに比べ約４０％減らした。新開発のスタンバイ回路内蔵で業界トップクラスの待機時消費電流５０μＡを実現した。

　また、三相モーターで必要だった回転子位置検出用のホール素子を不要にしたセンサーレス駆動、新起動シーケンス回路内蔵により、ホール素子内蔵タイプと同等のスムーズで安定したモーター起動を可能にした。昇圧回路用、ＯＳＣ回路用、逆起検出用の外付けコンデンサも不要にした。

　サンプル価格1000円／個、月産能力１００万個でスタートする。前工程はローム・アポロデバイス（福岡県）、後工程はローム　エレクトロニクス　フィリピンズとローム　インテグレイティッド　システム　タイランドで行う。