世界最小の0805サイズのトランジスタパッケージ「VML0805」

　ロームは、世界最小の０８０５サイズのトランジスタパッケージ「ＶＭＬ０８０５」を開発した。

　 携帯電話、携帯音楽プレヤー、ＤＳＣなどの携帯機器で求められている小型・薄型化、軽量化に応えた。今回のパッケージを採用した汎用バイポーラトランジスタと抵抗内蔵型デジタルトランジスタを１１月から順次サンプル出荷を開始する。サンプル価格１００円/個。０９年３月に両トランジスタで月産１千万個体制を敷き量産に入る。

　 前工程はローム・アポロデバイス（福岡県筑後市）、後工程はタイのローム　インテグレイテッド　システムズ（タイ）で行う。

　 今後、小信号ＭＯＳＦＥＴも０８０５サイズパッケージで供給する予定。また、現在の下面電極タイプとなっているパッケージを基板実装時のハンダ付け状態の視認性を向上できる電極構造タイプパッケージの開発も進めている。

　 従来の１００６サイズ（１.０×０.６×０.３７ミリ）の素子より数十％小型の素子を開発。小型素子に対応する狭ピッチボンディング接合技術を確立。高精度の樹脂モールドパッケージ加工技術を導入した。

　 これらにより、世界最小の０.８×０.５×０.３５ミリの小型・薄型パッケージを開発できた。１００６サイズパッケージに比べ面積比で３３％、体積比で３６％削減した。リードフレーム材の放熱特性を高めることで１００６サイズと同等の１５０ｍＷのパッケージパワーを実現した。ハロゲンフリー、鉛フリー、ＲｏＨＳ指令対応の環境対応パッケージ。

　 汎用バイポーラトランジスタは極性ＰＮＰの「ＲＡ５２３Ｖ１」（コレクタ・エミッタ間電圧マイナス５０Ｖ、コレクタ電流マイナス１００ｍＡ）、ＮＰＮの「ＲＣ５２３Ｖ１」（同５０Ｖ、同１００ｍＡ）。

　 抵抗器内蔵デジタルトランジスタはＰＮＰの「ＤＴＡ２１４ＥＶ１」（電源電圧マイナス５０Ｖ、出力電流マイナス４０ｍＡ）、ＮＰＮの「ＤＴＣ２１４ＥＶ１」（同５０Ｖ、同４０ミリＡ）。