電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
7月30日080730_04 住友化学 電子材料 電子材料 デジタル情報家電用

狭ピッチ・低背コネクタ用途に最適な液晶ポリマー(LCP)「スペシャルグレード」


 住友化学は、液晶ポリマー(LCP、商品名=スミカスーパーLCP)事業強化に向け、高性能なハイエンドグレード「スペシャルグレード」品の新規開発・投入を促進する。第1弾として、モバイル機器用の狭ピッチ・低背コネクタ用途に最適な「SZ6505HF」を販売開始した。コネクタの次世代薄肉化ニーズに対応し、リフロー中も低ソリ性を維持できるなどの特徴を持つ。同社では今後も順次、LCPのスペシャルグレード品のラインアップ拡充を進めていく計画だ。

 同社は、高性能エンジニアリングプラスチックの積極的な事業拡大を図っている。

 同社の液晶ポリマー、スミカスーパーLCPは、優れた耐熱性能から、コネクタなどの電子部品用途で需要が増加している。コネクタ用では、メーングレードの「E6000HFシリーズ」を中心に、携帯やノートPCなどの薄肉・耐熱・高強度・高精度が求められる用途を主に実績を拡大している。

 最近は、LCPの原料モノマーの高騰も進んでいることから、同社では、高収益が確保できる高付加価値製品の開発への軸足を強め、戦略グレードであるスペシャルグレード品を今年から立ち上げた。

 同グレードの第1弾として今年2月に上市した「SZ6505HF」は、携帯電話やDSCなどの小型高性能端末に使用される狭ピッチ・低背のFPCコネクタや、基板対基板コネクタ向けに開発したハイエンドグレード。リフロー後の低ソリ性だけでなく、リフロー中も低ソリ性を維持できる優れた低ソリ性を確保している。既存のE6000HFと同等以上の耐熱性と同等の強度を維持しつつ、薄肉化と低ソリ性のバランスを取った製品だ。

 現在、同社LCP事業は約4割がコネクタ向けとなっており、「今後もハイエンドのスペシャルグレードを拡充していく。非コネクタ分野でも、高耐熱性を追求した高付加価値グレードなどの開発を進める」(同社電子部品材料事業部)としている。

 同社は、エンジニアリングプラスチック事業では茨城県つくば市に研究センターを持ち、原料から合成までを一貫して行い、自社で開発した樹脂をすぐに商品化できるのが強み。充填材に加え、ベースレジンの最適化に向けた開発に力を入れている。

 液晶ポリマーの旺盛な需要に対応するため、液晶ポリマーのニートレジン生産能力増強を進めており、現状の年産7千トンから09年初頭には同9200トンに増強するとともに、中国にコンパウンド設備を新設する。

 昨年10月には、中国・上海市にカスタマーサポートセンターを開設し、現地での技術的な提案の強化や、スピーディな顧客対応などに結び付けている。


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