独自の検出用ボールを使ったパッケージ厚み0.8ミリの業界最薄面実装型光学式4方向検出センサー「RPI-1040」

　ロームは、パッケージ厚み０.８ミリの業界最薄面実装型光学式４方向検出センサー「ＲＰＩ―１０４０」を開発した。独自の検出用ボールを用い、フォトトランジスタのオン／オフを検知し、４方向を検出する仕組みの光学式。メカ式や磁気式の方向検出センサーで課題だった振動時の誤動作や磁界への影響もない。携帯電話などのモバイル機器向けを中心に今月からサンプル出荷を始め、中国・大連工場で１２月に当面、月産能力５００万個で量産に入る。

　ＲＰＩ―１０４０は、同社従来品で２.４ミリだったパッケージ厚みを０.８ミリに抑え、携帯電話をはじめとするモバイル機器の薄型化の要望に応えた。３.９ミリ角だったパッケージサイズも３・１ミリ角に小型化し、同社従来品に比べ実装面積で３７％、体積で７９％それぞれ削減した。

　機器に内蔵するだけで特別な操作をしなくても本体と連動して瞬時に簡単に方向を検出できる。本体の向きに合わせて画像の向きを変化させることができる。

　携帯電話、ＤＳＣ、ポータブルＴＶ、フォトフレーム、プロジェクタ画像補正用などに供給する。

　赤外発光ダイオード１個、フォトトランジスタ２個、検出用ボール１個からなる。検出用ボールを遮光物として用い、フォトトランジスタのオン／オフを検知することで機器が上下、左右の４方向のどの方向に傾いているかを９０度間隔で高精度に検出できる。

　メカ式に比べ振動時の誤動作が少ない。磁気式のように磁界の影響を受けない。新構造の検出ボールで、ボール回転音の無音化を実現。搭載セットでの防音対策が不要で、搭載時の自由度を高めた。

　リフローハンダ対応。コレクタ電流１ｍＡ（ＩＦ＝５ｍＡ、ＶＣＥ＝５Ｖ遮光時）、漏れ電流０.１ｍＡ（同）。