車のボディーやシャシー制御向けフラッシュ内蔵16ビットマイコン「M16C/5L」「M16C/56」グループ14種

　ルネサス　テクノロジは、１６ビットマイコンＭ１６Ｃ／Ｔｉｎｙシリーズのラインアップ強化として、車載のボディーやシャシー制御などのアプリケーション向けに、フラッシュメモリー内蔵１６ビットマイコン「Ｍ１６Ｃ／５Ｌ」と「Ｍ１６Ｃ／５６」の２グループ合計１４種を製品化、１０月からサンプル出荷を開始する。

　サンプル価格は６７０円から８８０円。量産は０９年７月から合計月２万個で開始し、１０年１０月には同３０万個を予定している。

　新製品は、Ｍ１６Ｃ／Ｔｉｎｙシリーズにおける従来品のＭ１６Ｃ／２８とＣＡＮコントローラ搭載Ｍ１６Ｃ／２９各グループの後継品で、機能と性能を向上させ、システムコストの削減に貢献できる周辺機能を搭載した製品。

　Ｍ１６Ｃ／５ＬはＣＡＮコントローラを搭載、Ｍ１６Ｃ／５６はＣＡＮコントローラを搭載しない製品で、従来品と互換性があるため、機器の機能拡張やバージョンアップに柔軟な対応ができる。ＣＰＵコアは、Ｍ１６Ｃ／６０を搭載しており、動作周波数は従来品の２０メガヘル
ツに対し、３２メガヘルツと約１.６倍に高速化している。また、パッケージは６４ピンと８０ピンＬＱＦＰの２種類をそろえており、従来品とピン配置互換、周辺機能互換となっている。

　フラッシュメモリーは、８０ピンパッケージでは９６キロ、１２８キロ、２５６キロバイトの３種類、６４ピンパッケージでは６４キロ、９６キロ、１２８キロ、２５６キロバイトの４種類をそろえている。

　このグループの展開版として、ＣＡＮチャンネル数の増加、ＬＩＮインターフェイスや使い勝手の良いデータ格納用のＥ２データフラッシュ搭載の「Ｍ１６Ｃ／５Ｍグループ」も開発しており、従来品と互換性のある３種類のパッケージなど合計１６品種を、０９年第３四半期からサンプル提供する予定だ。