電子機器内の電磁放射ノイズ対策向けスペクトラム拡散クロックジェネレータ（SSCG)でFRAM内蔵の電磁ノイズ対策LSI「MB88R157」

　富士通マイクロエレクトロニクスは、電子機器内のクロック周波数に起因する電磁放射ノイズ対策ＬＳＩであるスペクトラム拡散クロックジェネレータ（ＳＳＣＧ）のラインアップに業界初のＦＲＡＭ内蔵電磁ノイズ対策ＬＳＩ「ＭＢ８８Ｒ１５７」を追加、２２日からサンプル出荷を開始した。サンプル価格は３００円。販売目標は月１６０万個となっている。

　新製品は、高速書き換え可能なＦＲＡＭを内蔵し、１から１３４メガヘルツの範囲内で出力周波数を基板に実装したまま変更することが可能だ。ＦＲＡＭにはクロック周波数の値をはじめとし、変調度の調整、変調を機能させるかどうか周波数を安定的に出力するための発振安定容量といった設定値を記憶できる。

　また、同社の回路設計技術により、他社同等製品と比較して連続動作時の消費電力を最大４０％削減している。

　この製品は、富士通ＶＬＳＩの特許出願済み技術であるデジタル制御による変調方式と変調周期の複合化により、世界最高レベルのＥＭＩ低減効果を実現していることから、通常、ノイズ対策として必要なコンデンサ、チョークコイル、フェライトビーズなどのノイズ対策部品の点数を削減できる。他社同等製品と比較して、連続動作時の消費電力を最大４０％削減している。８ピンＳＯＰで供給される。

　このＬＳＩは、複合プリンタ、ＰＣ、携帯電話に加え、テレビ、ＤＶＤプレヤー、ゲーム機などデジタルＡＶ機器に幅広く搭載できる。