最高使用温度85度Cを保証し広い温度範囲で使用可能な高信頼性電気二重層コンデンサ「スーパーキャパシタFGRシリーズ」

　ＮＥＣトーキンは、最高使用温度８５度Ｃを保証し、広い温度範囲（マイナス４０度―プラス８５度Ｃ）でも使える高信頼性電気二重層コンデンサ「スーパーキャパシタ　ＦＧＲシリーズ」を開発し、今月から月産１００万個規模で量産を開始。サンプル価格は２５０円となっている。

　電気二重層コンデンサ「スーパーキャパシタ」は、電気二重層と呼ばれる固体と液体との界面に正負の電荷が蓄えられることを利用したエネルギー蓄積・供給デバイス。▽電気容量が大きい▽充放電回数が原理的に無制限で長寿命▽秒単位の急速充放電が可能▽環境負荷物質を使っていない――といった利点があり、ＤＶＤなどＡＶ機器のメモリーバックアップ、コピー機の瞬間加熱、夜間に光る道路鋲など多くのところで使用されている。

　一方で電気二重層コンデンサは、電解液を使用しているため、高温下では寿命が短くなるといった弱点があった。

　そこで同社は、電極材を改善し、従来品より小型で最高使用温度８５度Ｃを実現した。ＦＧＲシリーズはマイナス４０度―プラス８５度Ｃの幅広い温度範囲で使用でき、しかも８５度Ｃでの高温負荷試験では業界最長である３５００時間の長寿命を達成した。

　炎天下の車内における車載用オーディオや時計用ＩＣのメモリーバックアップにも安心して使用できる。

　最大使用電圧は５.５Ｖ。外形寸法は１４.８φ×１８ミリメートル（静電容量＝０.４７Ｆ）、１６.５φ×１９ミリメートル（１Ｆ）、２１.５φ×１９ミリメートル（２.２Ｆ）。