高い保持電流を特徴とし車内充電が可能なハンディナビ・携帯端末などの回路保護に最適なポリスイッチと高精度ツエナーダイオードを組み合わせたハイブリッド素子「PolyZen」の２新製品

　タイコ　エレクトロニクス　レイケム（川崎市）は、ポリスイッチと高精度ツェナーダイオードを組み合わせたハイブリッド素子「ＰｏｌｙＺｅｎ（ポリゼン）」に二つの新製品を追加したと発表した。

　 新製品は、高い保持電流（２.３Ａ）を特徴とし、車内充電が可能なハンディナビ、携帯端末、ゲーム機、ポータブルメディアプレヤー（ＰＭＰ）や液晶画面を備えた周辺機器に搭載された回路保護に最適だ。

　 ポリゼン素子は、二つの素子を一つに接合したハイブリッド素子で、正確な電圧クランピング機能を有するツェナーダイオードと、ダイオード過熱時や過電流状態に低抵抗状態から高抵抗状態に非直線的に抵抗変化する正温度特性（ＰＰＴＣ）を備えたポリスイッチとで構成されている。

　 ツェナーダイオードのように過電流保護機能のみでなく、ポリスイッチと組み合わせることで、通常のプリント回路基板パターンを損傷させ得る高電力不具合状態を保護するための特別なヒートシンクが不要。

　 ＰｏｌｙＺｅｎは、誘導性電圧スパイクをクランプし、スムーズな流れにすることで、下流の電子機器を過電圧や逆バイアスから保護する。さらに不適切な電源供給や電源接逆が起きた際、ポリスイッチとの統合作動で不具合を防止する。

　 ＰＭＰは、大型ディスプレイ化や映像処理能力向上により、従来世代の携帯機器に比べ、より高い電力と電流が必要だ。複数の機器があると、異なる電源電圧を供給する電源アダプタが車内に存在することになり、ユニバーサル電源を使用する場合は、５Ｖ仕様機器に１２Ｖ電源を誤接続することでの損傷の危険に機器はさらされる。

　 今回追加したポリゼン素子は、新技術により、大きな突入電流やエラーに対し優れた耐久性を有するとともに、小型化を図った。供給形態はテープ＆リール。標準納期は６−８週間となっている。