080220_01
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
2月20日 |
080220_01 |
三菱電機 |
半導体複合部品 |
機能モジュール |
一般産業用 |
従来のSi(シリコン)パワーデバイス(IGBT)使用のモジュールに比べ電力損失を半減できるSiC(炭化ケイ素)で構成したパワーモジュールとこれを用いたインバータ
三菱電機は、SiC(炭化ケイ素)で構成したパワーモジュールと、これを用いたインバータを開発した。
SiCは、現在使われているシリコンデバイスに比べ、絶縁破壊電界強度が約10倍と高く、高耐圧の次世代パワー半導体材料として期待されている。SiCデバイスを用いたインバータは機器の電力利用効率を向上させ、炭酸ガス排出量削減効果をもたらすことから、実用化が望まれている。
今回、開発したパワーモジュールは、有効面積3×3ミリメートルのSiC―MOSFETとSiC―SBDを用いたインバータ回路と、5×5ミリメートルのSiC―SBDを用いた整流回路を内蔵したもので、従来のSi(シリコン)パワーデバイス(IGBT)を用いたパワーモジュールに比べ、電力損失が約50%に低減されている。
パワー半導体をすべてSiCで構成したパワーモジュールを用いて3.7kWのSiCインバータを設計し、IGBTを用いたインバータの数倍に当たる9W/立方センチメートルまで大幅に向上できることを実証した。加えて、冷却フィンの小型化、コンデンサ容量の最適化などを行い、インバータの小型化を実現している。
さらに、大容量化に向けてSiC―MOSFETの構成単位であるセル構造の最適化と電極形成などのプロセス改善を基に、デバイスの有効面積を3×3ミリメートルから5×5ミリメートルに拡大した耐圧1200V級のSiC―MOSFETとSiC―SBDを試作し、電流値100Aのスイッチング動作を実証した。
同社では、SiCパワーデバイスのさらなる低損失化と大電流化を推進し、インバータなどへの応用技術開発を進めることにしている。 |