携帯電話向け省スペース化が図れ実装の自由度が向上したマイクロSDカードとGSM11.11プラグインSIMカードを同時にセット可能としたコンボコネクタ「ＳＴ５シリーズ」

　日本航空電子工業は、マイクロＳＤカードとＧＳＭ１１.１１プラグインＳＩＭカードの両カードを同時にセット可能としたコンボコネクタ「ＳＴ５シリーズ」を開発した。小スペース化が図れ、小型機器の設計に有利だ。サンプル価格は２００円。販売見込みは月間１５０万個となっている。

　最近の携帯電話は、音楽プレヤー、ワンセグ、ＧＰＳ機能などのハイブリッド化により、リムーバブル小型メモリーカードの装着、また３Ｇ端末の普及で、ＧＳＭ１１.１１プラグインＳＩＭ準拠のカード搭載携帯電話端末機が増加している。

　 新製品は、小型メモリーカードで大きく需要が拡大しているマイクロＳＤカードと、ＧＳＭ１１.１１プラグインＳＩＭ準拠のカードのコンボコネクタを開発したもの。コンボコネクタとすることで小スペース化が図れ、実装の自由度、小型機器の設計に有利。構造は、操作性に優れた既開発品のプッシュ−プッシュ機構を継承している。

　 ＳＴシリーズで実績のあるカード飛び出し防止対策を施したマイクロＳＤカード接続用コネクタと、カードの操作方法をスライドタイプにすることで小型化を図ったＧＳＭ１１.１１プラグインＳＩＭ準拠カード接続用コネクタとのコンボタイプ。４点のホールドダウンでバランスの良いＥＭＩ対策構造（カバーフレームを基板にハンダ付け固定する部分）となっている。

　 高さ２.８×奥行き１７.３５×幅１９.２ミリメートルの薄型構造（カードを含んだ奥行き寸法は１９.２×２６ミリメートル）。エンボステーピングによる自動実装対応（セカンドリフロー可能）。

　 マイクロＳＤカード側は、プッシュストローク１ミリメートル、カードイジェクト寸法３.３ミリメートル。カードハーフロック機構付き。カード飛び出し防止対策。カード挿入有無検出機構付き（Ｄ−ＳＷ）ノーマルオープン。

　 適応市場は携帯電話、ＰＤＡ、ハンドヘルドＰＣ、ＰＣなど。

　 一般仕様は、極数１４極プラス２極（Ｄ−ＳＷ）。定格電流０.５Ａ。絶縁抵抗１０００ＭΩ以上。接触抵抗１００ｍΩ以下。耐電圧ＡＣ５００Ｖｒｍｓ　１分間。使用温度はマイナス２５度−プラス８５度Ｃ。寿命回数は５千回/１万回となっている。