電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月7日080207_03 NEC 半導体集積回路 専用IC パソコン・OA機器・LAN用

画像や音声などの大容量データ向けに低電力の400メガヘルツ帯と高速な2.4ギガヘルツ帯の無線機を同一LSIに集積化したセンサーネットワーク向け無線通信LSIおよび通信技術


 NECは、画像や音声などの大容量データを高速で伝送でき、低電力で長期間継続利用が可能なセンサーネットワーク向け無線通信LSIおよび通信技術を開発した。開発した技術は、低電力な400メガヘルツ帯の無線機と、高速な2.4ギガヘルツ帯の無線機を同一LSIに集積化。ネットワーク状態管理やデータ通信開始と停止の命令などデータ量が少ない通信は、低速で電力消費が少ない400メガヘルツの無線機を利用し、映像や音声などデータ量が多い通信のみ高速で電力の大きい2.4ギガヘルツ帯の無線機を利用することで、無線通信における平均動作電力を約2mWと、従来の約10分の1に低減している。

  また、ネットワーク網の管理が容易で低電力化に適した葡萄(ぶどう)型ツリー状のネットワーク構成を開発した。ネットワーク機器を経由してデータを送るマルチホップ通信方式を利用するとともに、各ノードが接続するノードを限定し、あらかじめ接続情報を把握して、ネットワーク構築に必要な通信およびデータ処理を削減することで消費電力を低減した。

  さらに通信電力を最小限にするため、電波の送信電力を自動制御して低電力化を実現した。この自動制御では、2.4ギガヘルツ帯と400メガヘルツ帯の無線ネットワークを交互に利用し、片方のネットワークが常に接続状態を監視し、他方のネットワークの最適な送信電力を瞬時に決定して無駄な電波出力を防いでいる。

  この技術を利用すれば、環境・温度などの無線モニターシステムやカメラによる無線監視システムなどの長時間動作が可能となる。

  今回の成果は、3日から7日まで米国サンフランシスコで開催されている「ISSCC2008」で6日に発表された。


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