高調波成分の発生を従来比6分の1に低減した中東欧のWiMAX基地局向けの3.6ギガヘルツ帯のGaAsFET内部整合高出力増幅器

　三菱電機は、チェコ、ポーランドなど中東欧のＷｉＭＡＸ市場向けに、３.６ギガヘルツ帯のＧａＡｓＦＥＴ内部整合高出力増幅器「ＭＧＦＣ４７Ｂ３５３８Ｂ」のサンプル出荷を１２月から開始する。サンプル価格は１万４２００円、生産は月５千個となっている。

　 電力増幅器を低電流で動作させると、信号波形のひずみにより発生する高調波成分が、隣接チャンネルに雑音を与えるため、アイドル電流の低減には限界があった。

　 新製品は、新規設計の内部整合回路と３.６ギガヘルツ帯に最適化したＦＥＴチップの開発により、１.５Ａの低電流動作で高調波成分の発生を従来比６分の１に低減した。

　 また、低消費電力化により、基地局の電源回路の小型化や部品点数の削減をはじめ、放熱機構の簡素化による小型化実装が可能になり、基地局の設置コストと運用コストの削減に貢献する。

　 パッケージは、業界標準のメタル・セラミック・パッケージを採用。外形寸法が従来品と同じため、置き換えが容易だ。出力電力は５０Ｗ（３.５ギガ−３.８ギガヘルツ、標準値）、線形電力利得は１０デシベル（同）。