産業・医療・民生用アプリケーション向けクラス最高の性能を提供する高精度5-16V動作のオペアンプ

　アナログ・デバイセズ（ＡＤＩ）はこのほど、産業、医療、民生用アプリケーション向けにクラス最高の性能を提供する高精度５―１６Ｖ動作のオペアンプ「ＡＤ８６６３」と「ＡＤ８６３８」を発表した。現在、サンプル出荷中。

　ＡＤ８６６３は、同社の特許技術であるＤｉｇｉＴｒｉｍインサーキット・トリミング技術の組込みにより、低いオフセット電圧、９０デシベルのＣＭＲＲ（同相ノイズ除去比）、１０５デシベルのＰＳＲＲ（電源電圧変動除去比）を達成している。電圧オフセット・ドリフトは４５０マイクロＶ。低周波の電圧ノイズを２１ナノＶ／Ｈｚに抑えると同時に、消費電流はわずか１８０マイクロＡとなっている。

　価格は、８ピンＬＦＣＳＰ品が０.６４ドル、８ピンＳＯＩＣパッケージ品が０.６０ドル（いずれも1000個受注時の単価）。

　量産出荷は今月の予定。デュアルチャンネル・バージョンのＡＤ８６６７もある。

　ＡＤ８６３８は、熱電対、歪計、位置センサーを用いたシステムで、温度、電流あるいは圧力を最高の精度で測定しなくてはならない場合に、全温度範囲にわたって１０マイクロＶのオフセット電圧と最大８０ナノＶ／度Ｃのオフセットドリフトを提供し、温度補正ループなどの追加回路の必要性を軽減する。

　出力飽和回復時間も同じクラスの他のオペアンプに比べ４倍も高速なので、苛酷で高い耐久性が求められる環境で使用されるセンサーなどに最適である。価格は、１.２０ドル（1000個受注時の単価）。

　ＳＯＴ―２３パッケージで供給される。量産出荷は９月の予定。