非接触でしゅう動ノイズによる乱れがなく機器内部の角度検知に有効なアナログリニア出力タイプ回転検知用高精度磁気センサー

　機器内部の回転機構の角度検知に有効な、高精度磁気センサー・アナログリニア出力タイプ（回転検知用）「ＨＧＡＲシリーズ」を開発、９月からサンプル出荷すると発表した。サンプル価格は６００円（税込み）。今年１２月には磁気デバイス事業部長岡工場（新潟県長岡市）で月産1000万個の生産を予定する。

　機器内部の回転機構の滑らかで正確な動作や、機器への人の操作の正確な伝達のため、微小な角度をより的確に検知するデバイスが求められている。ロボットの腕などの関節角度や建設機械のアーム角度検知、プリンタの紙送り制御などでのより微小な角度検知により、微妙な動作やスムーズな動きが実現される。

　新製品は、小型（２.００×１.５０×高さ０.７５ミリメートル）ながら磁石の回転角度を検知するアナログリニア出力タイプの高精度磁気センサー。

　セットや機構側にセンサー上面に対してＳ極、Ｎ極を平行に磁石を配置し、磁石の回転によるセンサー上面に対する磁力線の向きの変化を読み取ることで、角度検知を行う。

　高精度磁気素子を採用し、非接触式センサーのため、従来の抵抗式センサーで発生するしゅう動ノイズによる出力の乱れがなく、より直線に近い出力が得られ、角度を細かく分割する角度検知システムの設計に寄与。抵抗式センサーでの角度検知システムでは約８ビット（２５６）の角度分割だったのに対し、同シリーズ使用のシステムでは４倍の約１０ビット（１０２４）の分割が可能。低消費電流化や、非接触化による長寿命化も実現。

　動作電源電圧１.５―５.５Ｖ。出力電圧Ｔｙｐ．プラスマイナス７５ｍＶ（３Ｖ印加時、回転角プラスマイナス３０度）。