IFプロセスなどの一連の汎用部品をシングルチップ化しNTSCやPALなどのアナログ方式のほかデジタル方式DVB-Tにも対応したTV復調器

　【台北支局】カナダのフレスコ・マイクロチップは、今月初め当地で開催された展示会「コンピュテックス」で最新のデジタルテレビ（ＤＴＶ）用半導体「ＦＭ２０８０」を展示して好評だったことから、このほどサンプル出荷を開始した。

　 同展では、台湾や中国で生産するデジタルテレビメーカーの来場者が多く見込めることから新製品を出品したが、「各方式のＤＴＶに対応できるという特徴がある」（マイク・ネシャト世界販売担当副社長）という。

　 ＦＭ２０８０はＮＴＳＣ、ＰＡＬ、ＳＥＣＡＭなどのアナログ方式のほか、デジタル方式ＤＶＢ−Ｔにも対応した復調器。特にＤＶＢ−Ｔ方式は欧州、アジア、オーストラリア、アフリカ、中東、中南米で採用されている。

　 ２０１１年以降も多くの地域でアナログとデジタル方式の併用が見込まれることから、今回の新製品の需要があるというのが同副社長の見方だ。

　 通常のテレビはチューナ、ＩＦプロセス、デジタルおよび既存のビデオ復調器が必要。ＩＦプロセスには複数のＳＡＷフィルター、能動フィルター、受動部品などが求められる。

　 ４８ピンでＱＦＮ型パッケージのＦＭ２０８０は、一連の汎用部品をシングルチップ化することで、複雑な部品構成を省いた。