プリンタ・コンピュータ機向け反転専用モーターなしで回転方向を切り替えられる事務機用紙反転ユニット

　ＮＴＮはプリンタ、コピー機向けに、反転専用モーターなしで回転方向を切り替えられる「事務機用紙反転ユニット」を開発した。反転機構部の省エネ・低コスト化を実現する同製品で、０８年度に年間２億円の販売を見込んでいる。

　現在、紙使用量削減策の一つとして増加傾向にある両面印刷機能付きのプリンタやコピー機などでは、専用のモーターで紙送りのローラーを正逆回転させて紙を反転している。

　新開発の「事務機用紙反転ユニット」は反転専用モーターをなくし、他の駆動モーターを流用して出力歯車の回転方向を切り替える。

　ユニットは入力歯車、出力歯車、制御歯車の３つの歯車で構成され、入力歯車は常に一方向（正転方向）に回転。制御歯車に制動を与えない時（フリー）、制御歯車と出力歯車は正転方向（入力歯車と同一）に回転する。

　制御歯車に制動を与え回転を止めた時（ロック）は、出力歯車は入力歯車と逆方向に回転する。出力歯車は入力歯車と同じ速度で正逆回転が可能。ワンウェイクラッチを内蔵し、ロックと解除の制御で円滑に回転方向を切り替える。歯車外径φ３０×全長４２.４ミリ。

　今後はプリンタ、コピー機への適用拡大を図り、装置の小型化に貢献できる用途開拓も進めていく。