次世代高性能車載情報端末向けSHファミリー最上位CPUコアSH-4を搭載し最大動作周波数600メガヘルツでCPUの処理性能は１GIPS以上のSHファミリー　

　ルネサス　テクノロジはこのほど、次世代カーナビゲーション機器などの高性能車載情報端末向けにＳｕｐｅｒＨファミリー「ＳＨ７７７５」を製品化、７月からサンプル出荷を開始する。サンプル価格は８５００円。量産は０８年４月から月１万個で開始し、２０１０年４月には月６万個を予定している。

　新製品は、既存品のＳＨ７７７０と比較して、最大動作周波数を１.５倍に高速化している。ＳｕｐｅｒＨファミリー最上位ＣＰＵコアＳＨ―４Ａを搭載し、最大動作周波数が６００メガヘルツでＣＰＵの処理性能は１ＧＩＰＳ以上、浮動小数点演算器（ＦＰＵ）の処理性能は４.２ギガＦＬＯＰＳを実現している。

　また、２Ｄ描画機能に加えトライアングル３Ｄ描画、テクスチャマッピングなどの地図描画に特化した３Ｄ描画機能を持つグラフィックスエンジンを開発、搭載している。これにより地図上の３Ｄオブジェクトの多彩な表現が可能になり、カーナビ画面を表現するために必要な描画を単一の描画エンジンで実現できる。さらに、車載情報端末向けの多彩で豊富な周辺機能を内蔵している。５６０ピンＢＧＡパッケージで供給される。

　同社では、開発効率をさらに向上し、グラフィックエンジンの性能を最大限に引き出す高性能描画ソフトウエア「ＭＡＰＧＬグラフィックスソフトウエアエンジン」を７月からサンプル出荷する予定。このソフトウエアにより、グラフィックスアプリケーションの開発期間を同社比で最大約３分の１に短縮できる。