TSMCの90ナノプロセスによるエンベデッドDRAM技術を利用しデジタルTVなど広いバンド幅や携帯などの低消費電力分野に最適なASIC

　川崎マイクロエレクトロニクス（山内由紀夫社長）は、台湾の大手ファウンドリ、ＴＳＭＣの９０ナノメートルプロセスによるエンベデッドＤＲＡＭ技術を利用したデジタルＴＶ用ＡＳＩＣの生産を開始した。

　製造開始した新ＡＳＩＣは、低消費電力と広いバンド幅を実現しながらコスト・パフォーマンス（費用対効果）の高い性能を要求する市場の増大に対応するもの。

　ＴＳＭＣの９０ナノメートルエンベデッドプロセスは、他社の競合プロセスと比べ、より少ない処理工程ながら優れたマイクロ仕様とプロセス安定性を実現。０６年第１四半期から製造開始している。

　ＣＭＯＳロジックに基づき、アドオン・メモリーモジュールを組み込むことができる。外部ＤＲＡＭとのインターフェイス時のＩ／Ｏ消費電力の排除、より広いバスの提供および材料コストの低減も可能にする。ＳＲＡＭに比べ、動作時と待機時の消費電力が少なく、６０％小型。

　このため、デジタルＴＶやゲーム機など広いバンド幅のアプリケーション、携帯・小型の民生機器の低消費電力分野のＳｏＣプラットフォームに適している。