差動信号方式に対応液晶TVなどの機器内配線用 高速信号伝送コネクタ

　ケルはこのほど、液晶テレビやＰＤＰテレビなどの画像機器の機器内配線用に、差動信号方式対応の高速信号伝送コネクタ「ＴＭＣシリーズ」を開発、近く販売開始する。

　 電子機器の高性能化に伴い、プリント基板上の信号伝送速度も高速化しており。信号線を増やさずに高速化を図るため、差動伝送を用いるケースが増加している。

　 新製品はこうした高速差動伝送に対応したコネクタ。ＴＭＤＳやＬＶＤＳに対応し、薄型ＴＶ（液晶、ＰＤＰ、リアプロ）やパソコン、事務用機器、医療機器などの機器内配線に適した製品。０.５ミリピッチと狭ピッチながら有効嵌合長は１ミリメートルを確保し、接触信頼性にも優れている。極数は２１/５１極。

　 差動伝送はノイズ発生や外来ノイズに強いという特徴があるが、同シリーズは金属シェルがコネクタ全体を包み込むような形状で、特にＥＭＩ対策に優れており、コネクタ強度を確保する形となっている。金属シェルはロック機構を兼ね備え、スムーズかつ確実な嵌合と、シンプルで良好な操作性を有する。

　 極細同軸ケーブルとディスクリートケーブルを混在して配線でき、極細同軸ケーブル、ディスクリートケーブルともにＡＷＧ３６/３８/４０に適合。グランドバーをコネクタ底部シェルと接続して、グランド端子により基板にグランドを落とすことで、さらに伝送特性を安定させる仕様にすることも可能。ＲｏＨＳ指令対応品。