世界初の超低消費電流0.15マイクロアンペア リアルタイムクロックIC開発

　沖電気工業はこのほど、世界で初めて超低消費電流０.１５マイクロアンペアを実現したリアルタイムクロック（ＲＴＣ）ＩＣ「ＭＬ９０７３/ＭＬ９０７４」を開発、４日からサンプル出荷を開始した。　サンプル価格は２００円（税別）。量産出荷は８月で、月８０万個を予定。

　 ＲＴＣは常に時刻を正確に保持するために、機器の電源がオフの状態でも動作する必要がある。現在のＲＴＣは、ＡＳＩＣあるいはＭＰＵの中にＩＰとして組み込まれて利用されることが多く、先端プロセスが使われるＡＳＩＣ、ＭＰＵでは消費電流を抑えることが難しくなっており、特にボタン電池などの小型バッテリで駆動する携帯機器では電源オフ時の消費電流削減が課題となっていた。

　 同社は、電波時計用ＬＳＩなどで実績のあるＳＯＩ−ＣＭＯＳ技術を活用して超低消費電流のＲＴＣを開発した。このＩＣを使用することで従来のものに比べ電池寿命を１.５倍延ばすことが可能になり、バッテリの長寿命化、電池やコンデンサの小型化が実現できる。

　 ＭＬ９０７３は２線シリアルインターフェイス、同９０７４は３線シリアルインターフェイスとなっている。