070328_02
日付 |
メーカー名 |
製品分類 |
分類 |
用途 |
3月28日 |
070328_02 |
IBM |
半導体複合部品 |
機能モジュール |
デジタル情報家電用 |
転送速度が現行の光コンポーネンツの約8倍にあたる毎秒160ギガビットと世界最速のデータ転送を実現する光トランシーバ・チップセット
【ニューヨーク支局】米IBMは26日、世界最速のデータ転送を実現する光トランシーバ・チップセットを開発したと発表した。転送速度は現行の光コンポーネンツより約8倍高速の毎秒160ギガビット。従来の電子を使った転送技術なら30分かかっていたHD(高精細)映画のダウンロードも、わずか1分で完了するという。
ネットワーク上を通じて転送されるデータ量が増加するにつれ、研究者は光信号をより実用的に活用する方法を模索し続けてきた。既存の電子によるデータリンクに比べて、光信号を使用すれば、かつてないほど膨大な帯域幅が提供可能で、信号の忠実度も大幅に向上する。
IBMの研究者は今回、標準的な低コストの量産半導体製造技術であるCMOS技術により製造した小型ドライバーとレシーバICを光トランシーバと統合。その後、リン化インジウム(InP)やガリウムひ素(GaAs)などの化合物半導体で作られる光部品を組み合わせ、3.・25×5.25ミリの小型パッケージに統合することに成功した。これにより幅広い用途での、光接続機能の利用が可能になったとしている。
例えば、この光トランシーバ・チップセットは、プリント基板に組み込むことも可能なため、PCやセットトップ端末(STB)などの電子システムのデータ転送を大幅に向上させ、システム性能そのものを劇的に高めることができるという。
IBM研究所の科学・技術担当T・Cチェン副社長は「映画やテレビ、音楽、写真のダウンロードなど、大容量データ転送技術の革新は、従来以上に膨大な帯域幅とより高速の接続機能に対する需要を生み出している。この問題に対応するには、光通信をさらに活用することが必要であり、我々が開発した光トランシーバ技術は、この問題に答えを与えてくれると確信している」と自信をみせる。
この研究の成果は、29日にカリフォルニア州アハハイムで開催される「オプティカル・ファイバー・カンファレンス」でIBMから発表される。 |