デジタルカメラ向け３層CMOSセンサーや3CCDへの対応を可能にした画像処理システムLSI

　富士通はこのほど、デジタルカメラ向け画像処理システムＬＳＩ「Ｍｉｌｂｅａｕｔ（ミルビュー）」のフラグシップモデルＭＢ９１６８０に、米Ｆｏｖｅｏｎ（フォビオン）社が開発した３層ＣＭＯＳセンサーや、高性能ビデオカメラで採用されている３ＣＣＤへの対応を可能にした画像処理システムＬＳＩ「ＭＢ９１６８０Ａ―Ｔ」を追加、９日から販売を開始した。サンプル価格は4000円。販売目標は月３０万個。

　フォビオン３層ＣＭＯＳセンサーは、従来の単層ベイヤー配列イメージセンサーに比べて、独自の色特性とセンサーからの読み取り特性に特徴があり、カメラ開発者は、この特徴をどう生かすかが課題であった。

　新製品は、新たに開発したノイズ抑制機能と多軸色変換機能を組み込むことにより、ノイズの少なさと色再現性の高さを両立させ、３層ＣＭＯＳセンサーの特徴を生かした高解像度画像を実現した。

　また、キメ細かく、美しい画像を作り出す最新の画像処理アルゴリズムを搭載、ＣＣＤなどの撮像デバイスの解像能力の限界時に発生する折り返しノイズや、色ノイズを抑制する。

　さらに、このＬＳＩに搭載されている組込みＣＰＵコアＦＲ８０は、従来品に比べて、内部のデータ転送効率を約４倍向上させており、大容量のデータを高速に行うことができる。