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消費電力2分の１の電力性能を実現した16ビットフラッシュマイコンシリーズ  ＮＥＣエレクトロニクスは、フラッシュマイコン２製品の拡充により、０９年度末には０５年度末（見込み）の1.5倍に当たる1000億円の売上げを計画している。その一環として１３日には、他社同等品と比べ消費電力を２分の１に抑えた業界最高の電力性能比を実現した１６ビットの新製品「７８Ｋ０Ｒ」（全３０機種）を開発、４月から順次、サンプル出荷すると発表した。量産開始は１０月から順次開始、０７年度には月産１００万個体制を計画。 ７８Ｋ０Ｒは0.15マイクロメートルプロセスで開発され、量産は当初ＮＥＣ九州（熊本）で行う。 同社は、今後の事業の中核としてフラッシュメモリーを搭載した汎用マイコンを重点強化製品と位置付け、０４年１１月に“オールフラッシュ”宣言を打ち出した。 オールフラッシュマイコンとして３２ビット品３３機種、８ビット品１１２機種をすでに製品化、今回の１６ビットの新製品投入により合計１７５機種という豊富な機種構成を持つことになった。 現在、マイコン（ＭＣＵ）の製品系列としては高性能/大容量メモリー搭載の３２ビットＲＩＳＣの「Ｖ８５０」と低消費電力を特徴とする8/16ビットの「７８Ｋ」という２つのアーキテクチャによる製品を市場に投入している。 この日発表した新製品は、７８Ｋファミリーにおける顧客の１６ビット品に対するニーズに応えたもので低消費電力と高性能性を両立し、下位機種である８ビット品からのスムーズな互換性を意識して開発された。 ７８Ｋ０Ｒは命令の高速処理を実現するハードウエアのパイプラインを３段搭載とし、ＣＰＵコア内部の電圧制御回路搭載などで８ビットマイコンの約８倍の処理性能および１ＭＩＰＳ当たり約1.8ミリワットという消費電力性能比を実現した。 さらに８ビット用に開発された既存のソフトウエア、ハードウエア資産の有効活用、書き込み環境機器の充実も図っている。２５６ＫＢ、１００ピンの「78KOR/KG3」タイプのサンプル価格は５００円。 「新製品は高性能化、多機能化を８ビット並みの消費電力に抑えた。１メガバイト品の開発も完了しており今後さらにレボリューショナルな製品を開発していきたい。先端プロセスで周辺機能を内蔵、コンパクトなチップサイズを実現、システムコストを削減できる」（石川茂信汎用マイコンシステム事業部長）。 | ||||||||||||